メンテナンス

病害虫対策

病気や虫による被害は、成長を阻害する・景観的に見苦しい・枝枯れを起こす・枯死に至るなど、いずれも大きなトラブルとなります。
病害・虫害(食害)が見られた場合や初期防除(予防)として、春頃に薬剤散布します。

主な病気と対策

うどんこ病
白絹病
病気名 発生しやすい時期 症状 対処方法 主な薬剤
うどんこ病 春〜秋 葉の全体がうっすら白くなり、次第に濃くなって、うどん粉をまぶしたようになる症状が発生します。葉の表面が覆われると光合成が阻害されたり、葉から栄養を吸収されるので生育不良になり開花が阻害されたり、枯死する場合があります。 症状が出た葉の数が少ない時は葉を取り除きます。被害は広範囲の場合は、殺菌剤散布を行います。
  • カリグリーン
  • サプロール乳剤等
白絹病 梅雨〜夏 殺菌しないと被害が拡大してしまう恐れがあり、病気に侵された株は、溶けたように立ち枯れ状態になります。 病気にかかった植物は株ごと取り除き、殺菌散布を行います。
目安:2~3L/m2
  • バリダシン液剤5
  • リゾレックス水和剤

主な害虫と対策

アブラムシの被害
ヨトウムシの被害
害虫名 発生しやすい時期 症状 対処方法 主な薬剤
アブラムシ 春〜秋 新芽や葉裏に寄生し植物の汁液を吸って加害するため、大量発生した場合、生育阻害を受けます。また、ウイルス病を媒介することがあります。 薬剤散布が最も効果的ですが、アブラムシは皮膚呼吸のため牛乳や石鹸水、木酢液を吹き付けても効果があります。 オルトラン等
ヨトウムシ 春〜初夏、秋 卵を葉裏に産み付け、孵化した幼虫は葉裏から食害するため、葉が白く透けたような状態になります。大きく成長した幼虫は日中は土の中に隠れ、夜になると活動するため見つけにくく被害が拡大します。 ヨトウムシの幼虫や葉裏に卵を見つけた場合は葉ごと取り除き、殺虫剤と脱皮阻害剤を散布します。
目安:100~200cc/m2
  • 殺虫剤(アフォーム乳剤等)+脱皮阻害剤(マッチ乳剤等)
  • オルトラン粒剤
  • オルトラン水和剤
  • スミチオン乳剤

病害虫による被害の未然防止

1)こまめに剪定をすることで通風・日照を確保し、健全な状態で育成するよう環境を整えます。
2)同時に株元を清潔にすることで病害虫の隠れ家を撲滅します。
3)薬剤散布により、病害虫の駆除だけでなく予防も可能です。

害虫の付きやすい樹木の種類と害虫類の一例

1)ツバキ、サザンカ、シャラなど:チャドクガによる葉の食害
2)カエデ、シラカバ、果樹など:テッポウムシによる幹への侵入食害、カミキリムシによる樹皮食害
3)ツツジ類、イヌツ:ハダニ、グンバイムシによる吸汁
4)ボックスウッド、モッコク:ハマキムシによる食害
などがあります。
このように樹木によって発生する害虫が違うやため、害虫の種類と発生時期を知り、適切な薬剤を適切な時期に散布を行います。

注意

薬剤の散布量や対処方法等は、使用する薬剤や野菜・植物の品種等によっても異なります。
症状により各々薬剤散布等の対策が必要となります。

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